トップページ > トピック > タダラフィル(ザルティア)の話題について

さて、最近の泌尿器科領域の話題は、タダラフィル(ザルティア™)という勃起不全の治療薬が前立腺肥大症に適用拡大がなされたことかと思います。元々排尿時に一酸化窒素(NO)という物質が尿道を弛緩させることが動物実験などの基礎研究では分かっていたものの、客観的にヒトで排尿状態を改善するデータは乏しく、現在でもその薬剤を内服しても他覚的に排尿状態を改善するといった明らかなデータは出ていませんが、自覚症状は明らかに改善するといった不思議な薬剤です。主に骨盤の血流を改善することで排尿症状を改善しているのではないかと考えられています。

現在、前立腺肥大症で主に使用されているα(アルファ)遮断薬も20年前に初めて前立腺肥大症に適応になり、今ではその治療の主流になっているのと同様の現象が、近い将来おこるのではないかと感じています。新しい薬剤が上市され、その有用性を発信していくことも我々医師にとって重要なことかと考えています。


  • タダラフィルの作用機序(1)
    タダラフィルは、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)の阻害に基づく cGMP の増加により、平滑筋の弛緩作用を示す。


  • タダラフィルの作用機序(2)
    タダラフィルは、【A】血管平滑筋弛緩による下部尿路組織の血流改善 【B】前立腺、尿道、膀胱頸部の平滑筋弛緩作用 【C】膀胱求心性神経活動に対する抑制 により、下部尿路症状を改善する。

PAGETOP