泌尿器科癌
泌尿器科癌(尿路悪性腫瘍)
前立腺がん
前立腺がんはPSAの普及により急速に患者数が増加しています。初期には無症状のことが多く、症状の大半は併存する前立腺肥大症に伴う、排尿困難、頻尿、残尿感などで発見されることもあります。
一般的にPSA 4~10ng/㎖ で25~40%に前立腺がんを認め、10ng/㎖ 以上では60%に前立腺がんを認めると言われています。
確定診断には組織検査が必要です。70歳以下で早期がんであれば、手術療法、放射線療法の適応となります。年齢、病気の進行状況を考慮しながら、治療方針を立てることが重要です。
【前立腺がんと前立腺肥大症】
膀胱がん
膀胱がんとは、男女共に60歳以降に増加するがんの一種です。特に男性は、50歳以降になると増加傾向となるだけでなく、女性よりも3倍近い発症率を誇ると言われています。
膀胱は、移行上皮と呼ばれる伸縮性に富んだ皮に覆われています。膀胱がんの多くは、この移行上皮のがん化によって起こると言われています。
症状は、無症候性肉眼的血尿が特徴で、特に50歳以上の男性で肉眼的血尿や顕微鏡的血尿があれば、膀胱がんの有無を確認する必要があります。多くの場合は内視鏡による切除で治りますが、再発するという危険性があるため、定期的に検診を受けることが大切です。
【膀胱がんの膀胱鏡所見】